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美波町 #7 1円玉文化

2021/12/16未分類

徳島県美波町在住スタッフのマサキです。
12月も半ばを過ぎ、なにかと気忙しい時期になりました。
お正月の予定や準備をされている方も多いかと思います。

お正月といえば、厄除けで有名なここ美波町の薬王寺は、県内外から大勢の初詣客が訪れ
普段とは全く違った賑わいをみせます。
JRでは、臨時の「参拝列車」を運行するほどです。

その薬王寺、「女厄坂」という33段の階段と「男厄坂」42段、「男女還暦厄坂」61段の階段があります。
そう、それぞれの厄年の歳と同じ段数の階段です。

厄払いに来た人は、この階段を1段昇るごとにご真言を心の中で唱えながら
1円玉を置いていくのです。
結構急な階段なのですが、1円玉を置きながらゆっくりと昇る人をよく見かけます。
人出が多い日には、階段は1円玉でいっぱい!
踏まないように歩くのが大変です。

時々お寺の方が、その1円玉をほうきで集めて塵取りに取っていきます。

厄払いに行くには、1円玉を集めておかないと!!
いえいえ、そんな心配はいりません。
お寺の入口に1円玉の両替機があるので大丈夫です。

この1円玉文化。
美波町には他にも驚きの風習があります。

毎年11月下旬に行われる「大法事」と呼ばれる投げ銭供養。
これは美波町にある真言宗の11のお寺で持ち回りで行われる伝統行事なのですが
なんと1円玉を投げつけて先祖の供養をするのです。
投げつける先は、亡くなった方の戒名を読み上げている僧侶!
と言っても、僧侶の周りは板で囲われているので直接身体に当たる訳ではありません。
先祖の名前が読まれると、家族はバケツ一杯の1円玉を力いっぱい板に投げつけるのですが
板に当たる音が大きいほど供養になると言われています。

(徳島新聞より)

これは室町時代から続く伝統行事なのですが、なぜ1円玉なのかはわかっていないそうです。
こちらも事前の1円玉の準備は不要、受付でバケツにたっぷりの1円玉と両替してもらえます。

お寺では過去33年間に亡くなった方の過去帳の名前を順に読み上げます。、
町内放送で「これから〇年を読み上げます」とライブでお知らせをしてくれるので
自分の親戚・先祖の亡くなった年数近くになったらお寺へ出かけていきます。
なので大法事の行われる2日間は、朝から晩までこの放送が繰り返されます。
美波町へ移住してきて初めてこれを聴いた時には、何事かと驚きました。

美波町の1円玉文化、もっと詳しく調べたら面白そうです。

 

これから寒さも本番。

皆さま、どうぞ体調に気を付けて忙しい時期を乗り切ってください。

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